それは、忘れもしない1997年7月7日。スリーセブン的に太陽が地球に近い、
うだるような暑い暑い日のことであった。
ケヅメリクガメホシ〜ヨ〜病にかかってしまった私は、中野にある熱帯魚屋さん、
V店に助けを求めるべく、いろんなところからかき集めた金七万円也を握りしめ、大急ぎ
(ではなかったような気もするが)で走っていった。
店に着くと3匹のコロコロと元気なキッコーベビィ達が私を迎えてくれた。グーグー寝て
いたのは、私のことを待ち疲れたせいであろう。
三匹の内訳をを見ると、一匹は色黒でずっしりと重たい男の子らしいような固体と、もう
一匹は色が白くて全体的に小作りな女の子らしき固体、もう一匹は有名な怪獣(ガメラ)の
ような顔つきをした固体であった。
どの子も甲長6〜7センチの餌喰いの良い健康そうに見えるケヅメベビィだ。
私は健康だったらどれでも良かったが、近所にもう一軒店があるのでその店も見てから
考えようと思った。
A店に行くとV店よりも一回りちっこいのが5匹ほどうにょうにょとうごめいていた。
お店の人に、
「このケヅメちょっと見せてもらえますか〜?」
と言って鍵が掛かったケースを開けてもらい、手にとって見せてもらった。
さらに店の奥からも(商品になる前の?)ベビィ達を5匹持ってきて見せてくれた。
いっぱいいるぅ〜!超かわい〜!‥‥が、冷静にその子達を見ると、ちっちゃすぎる。
それに持ち上げてみると重量感が無く、こんなの飼ったら毎日が不安と背中合わせかも。と
思いさっきのV店に戻った。
―くみマン著「ムニエル・プリチィ地球滞在記」より抜粋。(嘘)―