連載小説 ひよこ物語
なかのゆきこ著
その鳥屋は毎週決まった曜日に雛のインコ達を入荷する。
ひよこを鳥屋で見つけたのは私が高校1年の時。夏休みに入る前だった。
その鳥屋で買うのは今回が何度目だろうか?
私が鳥を飼うのことはひよこの歴史でもあった。家で飼う鳥は私が幼い頃から決まって名前をひよこにしていた。
何代か前まではひよこの名にふさわしく全身黄色のインコを飼っていたのだが、黄色の固体を飼わなくなった現在も名前だけは変えないでいた。
今日はどんな子を買おうか?先代以上に偉大なインコはいるだろうか。
先代にすまないと思うが新しいインコを飼うときはいつもこんな事を考えてしまう。
沢山の雛の中から私は黒色の少ない澄んだ青色をした固体を探した。
こいつにしよう。
それは理想に一番近い固体だった。
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