え!また妊娠?

すっかり放浪の旅に出ていたと思われたソックスが、またフラッと戻ってきた。 しかもソックスを捨てて出ていった(?)腹ボテマミィをひきつれて... 「なんで、あんたらまた2ショットなの?」 と、たずねる我々を無視して、むさぶるように飯にありつく2匹... そして次の日から毎日ご飯を食べにくる。 どうやら、したたか女のマミィはソックスをつかって我々に食事の催促をしているようだ。 というのもマミィはプライドが高いから、死んでも「お食事下さい」と催促の鳴き声を出さない。 たまに一人で来ても、じっと窓の外で待機していて、こっちが気がつくと 「ああら?私はただここでお昼寝してただけなのよ」としれっとした態度をとる。 だから、こっちもめったに気がつかない事が多い。(うちは衛生的に、来てから食事をあげ帰るとすぐに 猫専用茶碗を洗うようにしている) でもソックスは「ミャーゴミャーゴ」すごい鳴き声で窓の外で催促するのでわかりやすい。 そして我々が缶詰を開けて専用茶碗にうつした途端、ぬっとどこからともなく現れてソックスより 先にご飯をちょうだいする。 「うーむ、これも親子愛か...」

そんなこんなで数日、突然また2匹が姿を消した。 と思ったら、またまた久しぶりにあらわれた時、マミィのお腹はすっかり「出すもん出したわ」という感じで デロンとタレさがり、どこかですでに御出産なされたようだった。 内心、ほっ... 「いやー、また会社内で出産されたら責任とんなきゃと思ったけど、どこで産んだかわかんないし、子猫がまた親切な 人にひきとられればいいねぇ」 「だって、どこで産んだかわかんないしねぇ」を連発してたらば...  わかってしまった...

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子猫達がいたのは近所の家と家の間の物置のような狭い所... しかも数えれば、ひぃ、ふぅ、みぃ...六匹もっっっ!!! まっ暗で足場が悪くて人間がなかなか入りこめないような場所なので、 またまた内心、ほっ... 「わかったけど、やっぱりひきとれないねぇ。だって入れない場所だもんね」 「うんうん、入れないもんねぇ」を連発してたらば... 入ってしまった...都の動物管理局の人が... しかも近所の人の通報で、子猫達を連れていってしまった...

それを教えてくれたのは、顔見知りの動物好きのお姉さん。 「連れてかれたんですよぉ!すぐにお知らせしなきゃと思って...」 って、あのぉ... マミィも子猫もわが社の猫じゃないんですけどぉ...確かにエサあげてる責任はあるんですけど... わが社がマンションの一階にあって庭があるから、いつのまにか毎日そこに近所の人や住人の方がエサを置きにくるように なっっちゃって... その中にお姉さんのお母さんもいるんですけどぉ... (確かにこういう立場になってみて、初めてノラ猫にエサをあげる側の身勝手さというのも実感してしまう。エサをあげて もあげっぱなしで、ゴミの山。不衛生で悪臭に悩まされた真夏の職場。せめて後かたづけ等、最低限のマナーは必要ですよ ね。でもその中に、缶詰を年金で買ってきて「これを来たら、開けてあげて下さい。大きいと残して不衛生になるから小さ い缶詰にしました」と、こちらの事も考えて持ってきてくれるおばあさんがいて、本当にありがたかったです)

ま、話しは戻って、そのキラキラッと光る眼差しは、「子猫達を助けてくれますよねっ!ねっ?」 と言っている。う、うーん... わが社の事情を知っていて、そうきたか...(事情とは、前回のマミィの出産の時、すでに子猫を2匹ひきとっているので もう飼えないこと、毛アレルギーの社員がいるので子猫をひきとっても里親探しの間、社内では飼えないこと) 「もしひきとったら、せめて一匹は里親探しまで預かってくれます?」「え?うちはもう2匹いるから無理ですよぉー」 (うちもなんですけど)「可哀想だけど、会社も大変な状況で...」「だけど、命あるものを見捨てられません」(おいおい、だからってこっちにまわってくるの?)「もう私、連れていかれたって聞いた時、ショックで倒れそうになっちゃってぇ」 (はいはい、どうぞ勝手に倒れてください) 自分で責任もてないのに、可哀想だからと他人に責任押しつけられても...(ごめんなさい。お姉さんが悪い人じゃないのは わかってますが、無責任すぎて...これは全てRの独り言)

でもでも、気がついたら子猫をひきとりに向かっている。やっぱりこういうことになってしまうんだなぁ... 管理局の人に手渡されたダンボールの中には、子猫が5匹。(一匹はマミィが連れて逃げたらしい) 子猫は、汚れていて目が病気になっていてボロ雑巾のよう。 でも手のひらサイズの小さな生き物は、あったかくて生きているっていうことを全身で訴えている。 くぅー、やっぱりひきとりに来てよかったぁああ!! みんなに非難されることを覚悟の上、会長とRは、「なんとか早く里親を探そう!で、今度こそマミィをひっつか まえて避妊しよう」と誓いあったのだった。(でもなかなか素人にノラ猫は捕獲できなんだよなぁ)

 

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毛アレルギーの社員も協力してくれて、なんとか里親が見つかるまでは会社で飼うことに... それからは、もう会社中大騒ぎ。 病院連れていって全員ノミ退治してもらって、風邪ひいていたから薬もらって、それから初めの頃は一匹一匹ミルク 飲ませて、薬飲ませて、目薬つけて... ふぅ...仕事にならない。

でもやっぱり可愛いっ!!みんなに愛されて、今じゃ会社の一番いいイスに陣取って眠ったり、会社中を探検してまわ って大騒ぎしている。

で、現在1匹は御婿入りし、1匹も引き取り手が決まっている。 後、3匹... 誰か貰ってやってくれませんかぁあああ???? 性格の良い、可愛い子猫ばかりですぅううう

何でも食べます!元気です!お風呂も3日にいっぺん入っているので清潔ですぅ... ご希望の方は、わが社までご連絡下さい。お待ちしております... あっ、ただし最後まで責任もって愛してくれる方にお願いしますぅ

偶然ノラ猫が会社のベランダで出産した...そこからたくさんの物語がうまれ、そして今後も...いろんなドラマが展開するん だろうなぁ... でももう、マミィ!お願いだから子猫は産まないでぇええ


 

おまけ


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